漫画は読書に入る?想像力を養えない?読書じゃないとか言うやつはほっとけ |

漫画は読書に入る?想像力を養えない?読書じゃないとか言うやつはほっとけ

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少し前に書いたこちらの記事について、ブログサークルの方で「漫画でも大丈夫?」という質問があったので今回大きくひとつの記事として

「漫画は読書ではないのか」「漫画からは何も得られないのか」ということについて考えていきたいと思います。

読書とはなんぞや

まず読書とは何なのか、ということについて考えていきましょう。

大辞林によれば、単純に「本を読むこと」

世界大百科事典によれば、「教養を高めるため、知識・情報をとり入れるため、娯楽のため」の三つに大別できると言っていますが

これらを明確に区別することはできないとも言っています。

江戸以前に遡れば、読書とは上流階級のみに許された行為で「知識や物の正しい考え方を身につける」ことが目的だったようです。

しかし活版印刷が登場し大衆に広く「書」が行き渡るようになってからは娯楽の色が強くなり、趣味としてたしなむ人間が爆発的に増えました。

そして現代、趣味として読書する人間は減りつつあり「活字離れ」が度々話題に上がりますが、日本人の識字率はトップレベルを維持しています。

以上のことを鑑みて、読書について納得のいく定義をつけることは難しく、特に現代においては「これ」という意味を持たせることさえ野暮に感じます。

『字だけ読む小説とは別だ』とか

『漫画からは小説のように「語彙力」「想像力」が養えないから読書ではない』と文句をつけることは荒唐無稽もいいとこですね。

政府の見解

文化庁が行っている「国語に関する世論調査」で、漫画は読書量の統計対象に含まれていないようです。

その上で2014年の調査では一ヶ月の間に本を読まないと回答した人は「47.5%」。

この結果について産経ニュースは「読書離れが浮き彫りになった」とさえ書いています。

参考)http://www.sankei.com/premium/news/141011/prm1410110018-n1.html

大してNTTコムリサーチの15~44歳の男女を対象とした「漫画」についてのアンケートでは

漫画が好きと答えた人は約75%

漫画を読むと答えた人は約80%

参考)マンガに関する調査-NTTコム リサーチ

文化庁の調査と同じ回答者ではなく回答者数も異なるので一概にどうとは言えませんが、この結果から考えるに

漫画を読書に含めるならば8割が「読書をしている」と言えるのではないかと思います。

なぜ読書に含まれないと思うのか

これは前項の「定義があいまい」であることも大きく影響していると思われます。

「本」とは

もう一度定義づけについて考えてみましょう。

大辞林にある「本」とは何を指すのか調べてみます。

多くの事典・辞典で「書物・書籍」とされていたので今度はそれらについて調べてみます。

書物の説明には「本」とあり書籍の説明には「書物」とあり・・・これは堂々巡りになるかと思われましたが、

デジタル大辞泉の「書籍」項に興味深い説明がありました。

文章・絵画などを筆写または印刷した紙の束をしっかり綴(と)じ合わせ、表紙をつけて保存しやすいように作ったもの。巻き物に仕立てることもある。』

つまり文章・絵の如何を問わず、紙の束を綴じ合わせ表紙をつければそれはもう「書籍」であり「本」であるわけです。

こんな理屈っぽい定義づけをすることも野暮ですが、感情論に任せて「読書じゃない!」だとか言うよりももっともらしい説明になったと思います。

なぜ読書に含まれるのか

ではなぜ僕が「漫画」が読書に含まれると考えるのか説明していきましょう。

納得のいく説明ができるように、前項の大百科事典の大別に則って書いていきます。

娯楽のため

これは言わずもがなですね。

漫画は趣味であり娯楽であると言って「いやそうではない」という人間は少ないでしょう。

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勉学や仕事の余暇ができるにつけ、漫画のストーリーに感動し、登場人物に感情移入し、心を慰める。

これはたいへんすばらしいまさしく「娯楽」です。

知識・情報をとり入れるため・教養を高めるため

『漫画からは何も得られない』

これがおそらく「読書ではない」と反対する人の見解でしょう。

しかしそうでしょうか。

具体的に小説から得られるものはなにか。

一番に思いつくのが「語彙力」「想像力」です。

語彙力。これはそこに文字があれば養えるものですから、漫画にも文字はあります。

「漫画は読み飛ばしやすい」と言うならそれは個人の読み方の問題です。

次に想像力。これはどこまで、どこを想像するかの違いで漫画でも想像力は養えるんです。

いま丁度僕の横に「ワンピース」の新刊が置いてあったので、ワンピースを取り上げることにしましょう。

ワンピースは実際の「大航海時代」をモデルとした漫画です。

登場人物も、そのころ活躍した海賊たちをモデルにしていることが多々あります。

モデルにしたからといって、実際に起きたことだと錯覚することは危険です。

ワンピースでは単行本に「SBS」という質問コーナーが設けられています。

最近はそこまで史実との照らし合わせについての質問は多くありませんが、以前はよくモデルとなった人の名前などについての質問がありました。

そんなところを入り口として、過去の人物、出来事について調べ想像力を働かせることは難しいことでしょうか。

小説が、文章の中で動く登場人物の所作や感情について想像するものであるなら

漫画は、ストーリーや登場人物から得た知識を調べ現実世界の過去や未来・現在について想像するものだと言えます。

「焼き立てジャぱん!!」という漫画を急に思い出しました。

パン職人になるため理想のパン作りに奔走する主人公を描いた作品です。

作中では度々専門用語の解説も取り入れられていました。

そんな漫画から現実世界の仕事について夢を広げることだってできます。

「バードメン」この漫画は当ブログでも取り上げたことのある漫画です。

実際には起こりえないと言ってもいいSF漫画です。

しかしそんな漫画からだって、人間のエゴや命と言うものについて考えることができます

そう考えると小説のみを「読書」だと言い張る人のほうが「知識に乏しく」、「教養の低い」人のようにも思えますね。

まとめ:漫画を恥じるな、もっと読め

結局漫画だって、小説だって真面目に読まなければくその足しにもなりません。

登場人物の所作、ストーリーに敏感にアンテナを張って、わからないことを調べたり気になったことについて考えたりすることがなにより肝要です。

「漫画しか読まないんだけど・・・」と恥じることはありません。

もっと読んでください。

いつか考えもしない価値観に触れることができて、小説にこだわるひとをぎゃふんと言わせるような所業を成し遂げてやりましょう。

一ヶ月に一冊でも漫画を読むあなたはもう立派な「読書家」です。

胸を張って生きてください。


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